

「資格を取っただけで、本当にこの仕事は続けられるのだろうか」、「人の悩みを聴く仕事に、正解はあるのだろうか」──そんな迷いや不安を抱えたことがある方に、ぜひ聴いてほしい回があります。今回の瀧本博史の「元気にはたらこ!」に登場したのは、キャリアコンサルタントとして電話相談の分野で圧倒的な実績を重ね、2025年に株式会社カナエルミライを法人化した代表取締役社長 中嶋美雪(なかじまみゆき)さんです。
番組ではまず、中嶋さんがキャリアコンサルタントになるまでの長い道のりが語られます。バブル期に就職し、出産を機に退職。当時は「子どもを産んだら仕事を辞めるのが当たり前」という空気の中で、社会から取り残されたような感覚を抱えながらの子育て生活。そこから「社会ともう一度つながりたい」という思いで飛び込んだのが、たった三行の求人広告に書かれていた会計事務所の仕事でした。資格も経験もない状態から、子育てと仕事を両立し、通信教育で簿記を学び、経営者の悩みに触れる日々。その中で、「数字よりも、人の話を聴くことに心が動く自分」に気づいていきます。
やがて、派遣会社で「働く人」と「企業」をつなぐ仕事に関わる中で、自己流の相談対応に限界を感じ、「きちんと基礎から学びたい」と一念発起。高卒という学歴へのコンプレックスも抱えながら、産業能率大学の通信課程で心理を学び、働きながら4年間で大学を卒業します。土日はスクーリング、平日は仕事という12連勤の日々。それでも「学ぶことが楽しかった」と語る中嶋さんの言葉からは、大人になってからの学びが人生をどれほど豊かにするのかが伝わってきます。
そして、国家資格キャリアコンサルタントとの出会い。「迷いはなかった」、「ピンときた」という言葉どおり、周囲が様子見をする中で一人だけ受験を決意。実技試験では苦しい経験もありながら、結果はオールA評価。その後、電話相談の世界に入り、3年間で4,000件を超える相談に対応。何度も人気ランキング1位に選ばれる理由は、「正解を押しつけない姿勢」にあります。YouTubeや情報過多で迷子になった相談者一人ひとりに向き合い、「その人にとっての望みは何か」を丁寧に聴く。その積み重ねが、「電話してよかった」、「次は良い報告がしたい」という声につながっています。
印象的なのは、「苦労を苦労と思っていないから続いている」という一言。学びを止めず、AIの時代だからこそ、人が人に向き合う価値を磨き続ける姿勢。そして「相談は特別なことではない」、「子どもでも、大人でも、もっと気軽に頼っていい」という想いから名付けた「カナエルミライ」という社名。未来は一人ひとり違うからこそ、その人なりの未来を叶える伴走をしたい──その信念が、番組全体を通して静かに、しかし、力強く伝わってきます。
キャリアコンサルタントとしてこれから実務に踏み出そうとしている方、すでに活動しているものの不安を感じている方、そして「学び直し」や「働き方の選び直し」を考えているすべての人にとって、この回は大きな勇気を与えてくれます。肩書きや年齢に関係なく、一歩ずつ積み重ねてきたリアルな言葉を、ぜひ音声でそのまま受け取ってみてください。きっと「自分にもできるかもしれない」と思える瞬間が、あなたの中に生まれるはずです。
◆株式会社カナエルミライ
https://nakajimamiyuki.net/
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